山梨の昇仙峡は、国の特別名勝として名高い渓谷美を有する場所です。その最奥部にある仙娥滝が大きな見どころ。昇仙峡一帯はかなり広いため、車もしくはバスでの移動が必要です。山頂駅に行くには、ロープウェーで片道5分。標高は1058mあり、南アルプスと富士山の雄大な景色が楽しめます。
昇仙峡の清流と渓谷美は江戸時代から知られており、多くの文人が訪れてきた観光地
江戸時代末期、昇仙峡の人々の生活を向上させるため道路を切り開く計画がスタートし、道が開かれて以降、次第に昇仙峡の渓谷美が多くの人に知られるようになって観光地化しました。与謝野晶子や芥川龍之介が来訪した地としても有名です。
仙娥滝など中心スポットに向かう道中でも、一面に広がる雄大な渓谷や流れる清流の景色を楽しめます。
昇仙峡の最奥部「仙娥滝」地殻変動で生じた荘厳な滝
仙娥滝は高低差30mの滝で、昇仙峡の奥部にあります。奥部とはいっても、車ですぐ近くまで行けるので、ハイキングまでする元気はなくとも観光はできます。地殻変動で断層が起きたことによってできた仙娥滝は、大きな岩と岩の間からあふれ出るように清流が湧き流れています。
四季によって違った様子を見せるため、季節ごとに景観を楽しむ観光客で人気のスポットです。
水晶と不動明王像の昇玉堂や八珠願い / 仙娥滝の道中も楽しめる
仙娥滝の入り口を入ると、山梨ワインのお店があったり、お土産屋さんがあったりとゆっくりと観光できるスペースが広がっています。少し進むと「昇玉堂」があり、中央には巨大な水晶玉が祀られていました。金色の鈴で金運・銀色の鈴で健康運を願掛けする、鈴結びが人気です。
水晶が祀られているのは、この辺り一辺が宝石の産地だからでしょうか。
昇玉堂のすぐ左手には大きな岩壁があります。ふもとには池があって、そこに浮かべられているのは七福神と受け皿。願い石を購入して、受け皿に投げ入れ、願掛けをするそうです。
願掛け、水晶、宝石、パワーストーン等々、胡散臭いB級スポット感がまた絶妙に山梨県にマッチしているような気もするようなしないような昇仙峡見学。本格的に見学したい方は、歩きやすい靴で来て一通りハイキングを楽しむと良さそうです。
特に、遊歩道から見える「覚円峰」は180mもある急峻で、紅葉の時期には特別美しいことで有名です。他にも石門をくぐったり、様々なニックネームをつけられた奇岩を渓谷沿いに鑑賞するなど、楽しみ方は盛りだくさんです。元気と時間があれば、もうちょっとしっかり見たかったです。
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