札幌市時計台はなぜ有名なのでしょうか?
全国的に歴史の浅い札幌市の中で、歴史的建造物といえば時計台でした。観光名物を作るにあたり、北海道開拓のシンボルとして時計台が候補に上がったのではないかと考えられます。
また当時札幌では西洋建築物自体が珍しく、時計台はその中で目立った存在だったこともあいまって、北海道大学内にあった時計台を名所として扱うようになったと思われます。
思ったよりも大したことなくて「がっかり」したと言われがちな札幌時計台ですが、開拓の基盤となったクラーク博士との記念撮影スポットや姉妹時計、充実したお土産スペースなど札幌を満喫できる貴重な場所です。
札幌市時計台はどんな建物なのか
札幌市時計台は、クラーク博士が構想して明治11年に建築された建物です。
重要文化財に指定(1970年6月17日)されている、日本で最も古い時計台です。
館内は2階建てで、北海道開拓の歴史が学べる展示がてんこ盛りな1階フロアと、当時の面影が残る演武場ホールの2階フロアがあります。
アメリカの最新の農学教育を日本に伝えたことで、北海道の開拓が劇的に進んだ。
クラーク博士が札幌にいたのは9ヶ月間のみだったが、残した功績は大きく「北海道開拓の父」といわれる。「少年よ大志を抱け」の人物。
「札幌で過ごした9ヶ月間こそ、私の人生で最も輝かしい時だった」と言い残してこの世を去った。
札幌時計台が有名な理由と歴史的背景
札幌市時計台は、元々「札幌農学校演武場」でした。現在の北海道大学の前身となる、札幌農学校の演舞場として作られたのが最初です。
後に時計塔が設置されて、時計台の形となりました。
演舞場では入学式などの式典が行われ、卒業生の新渡戸稲造も、ここで学位を授与されています。
札幌農学校は途中で場所を移転している(現在の北大の位置へ移動した)ので、それに伴って演舞場も移動しています。
札幌市にとって、北海道大学は札幌発展に密接に関わる重要な学校です。
そのため、札幌の歴史を語る上で北大発祥の地でもある札幌時計台は、欠かすことのできない大切な場所です。
札幌時計台の見どころ
札幌市時計台は、大人200円の入館料がかかります(小中高の学生は無料)。
北大のイベントや市民セミナー会場として使われることもあり、かつては札幌市図書館としても利用されていた時期があるなど、札幌市民にとっては馴染みの深い建物といえます。
当時の洋食料理や食生活の展示
農学校に新しくブルックス先生という方が着任されたときに、晩餐会で振舞われたメニューです。地元の札幌パークホテルが協力して、メニューの再現をしています。
肉料理やアイスクリームなど、開拓使時代の食生活でも本格的な洋食が取り入れられていたことがわかります。
講堂に座って当時の札幌農学生気分に
2階フロアには講堂があり、座席に座って当時の札幌農学校生の気分を味わうことができます。
明治時代には、ここで授業を行ったこともあったそうです。
クラーク博士と記念撮影
講堂の正面頭上には、札幌農学校の演舞場であったことを示す「演舞場」の文字が掲げられています。
クラーク博士がベンチに腰掛けており、一緒に座って記念撮影をぜひどうぞ。
札幌時計台の基本情報
所在地 | 札幌市中央区北1条西2丁目 |
営業時間 | 8時45分~17時10分 ※入館は17時まで |
休館日 | 1月1日〜3日 |
電話番号 | 011-231-0838 |
入館料 | 大人200円 高校生以下は無料(中学生と高校生は要学生証) |
アクセス | 地下鉄南北線・東豊線「さっぽろ駅」「JR札幌駅」から徒歩10分 地下鉄南北線・東西線・東豊線「大通駅」から徒歩5分 |
駐車場 | なし |
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