日光山輪王寺は、世界遺産「日光の社寺」を構成する寺社の一つです。日光山は766年に勝道上人(しょうどうしょうにん)によって開山され、関東の一大霊場として非常に栄えた場所です。日光には輪王寺の関連施設がたくさんありますが、三仏堂は本堂にあたります。
日光山輪王寺・三仏堂はどんなところ?
輪王寺三仏堂は、日光山の中ではもちろん、東日本で最も大きな木造の建物です。平安時代に創建され、1645年に徳川家光によって建て替えられています。本堂横には、樹齢500年とされる「金剛桜(見頃4月下旬〜5月上旬)」が植えられており、天然記念物に指定されています。
建て替える前はもっと大きな規模の建物だったようです。
三仏は千手観音・阿弥陀如来・馬頭観音
本堂の内部に「千手観音」「阿弥陀如来」「馬頭観音」が祀られていることから、三仏堂と呼ばれます。それぞれ、日光山の主峰「男体山」「女峰山」「太郎山」と一体のものとして信仰されています。
圧巻!7.5mの大仏様が見どころ
本堂内に入ると正面に三仏が現れます。圧巻の大仏様は7.5mもあります。右手に進むと1階に降りることができます。お堂内では様々な仏像を見学でき、秘仏が公開されていることもあります。
2024年3月までの期間限定で、秘仏の「徳川家康公坐像」が公開されていたこともあります。江戸後期に作られたとされ、高さ約10cmほどの家康公の木像坐像です。箱の中に鎮座する家康公の頭上には家康公と同一視されている「薬師如来」が掲げられています。
輪王寺といえば「強飯式」
輪王寺といえば、毎年4月2日に行われる「強飯式(ごうはんしき)」が有名です。日光山だけで伝わる非常に独特な儀式で、強飯僧は頂戴人に対してこんもり盛られた三升(75杯分)の山盛りご飯を差し出し「残さず食え」と強いて、責め立てます(強飯頂戴の儀)。山岳修行僧がご本尊にお供えしたものを持ち帰り、里の人々に分け与えたことがその起源とされます。
儀式に参加した頂戴人は、無病息災・家運長久・商売繁盛のご利益を受けられるとあり、江戸時代当時は十万石以上の大名しか頂戴人になることはできませんでした。
「強飯頂戴の儀」が終わると、授かった福徳を独り占めせずに他の人にも分け与えるべきという仏教の教えから、縁起物を一般参拝客に撒く「がらまき」が始まります。
日光山輪王寺三仏堂の基本情報・アクセス
- 栃木県日光市山内2300
- 拝観時間
- 4月〜10月:午前8時(開門)〜午後5時(閉門)
- 11月〜3月:午前8時(開門)〜午後4時(閉門)
- 拝観受付は閉門の30分前まで
- 拝観料
- 大人400円
- 小中学生200円
- セット券もあり
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