「兼六園」は、金沢が誇る日本三名園の一つです。前田家5代の前田綱紀が別荘として作庭し始めたのが、兼六園の始まりです。
武家の庭園文化の奥深さを堪能できる観光地として、日本人のみならず外国人にも大人気のスポットです。
中には「がっかりした」「つまらない」という声もある兼六園、「ただの木が多くて広い庭だった」と表現する人さえいらっしゃったりしますが、庭園の楽しみ方は人それぞれ。金沢の自然豊かな空間で、加賀の歴史に思いを馳せませんか。
目次
兼六園の御朱印と御朱印帳?
金澤神社の御朱印と兼六園の記念スタンプ
兼六園には御朱印や御朱印帳はありません。お寺や神社ではなく、庭園だからです。ただし、兼六園の中に「金澤神社」があり、そちらでは金澤神社の御朱印・御朱印帳の頒布があります。
金澤神社の御朱印と記念栞
金澤神社の御朱印帳と御朱印帳袋
場所は、兼六園の随身坂の出口を出てすぐです。金沢城から兼六園に向かった人は石川門を通過して「桂坂口」から入場するかと思いますが、そのちょうど反対側の梅林がある方です。
随身坂口は、金澤神社への参拝目的でいったん退場した場合、再びチケットを見せればそこから兼六園へ再入場できます。
随身坂口の注意書き
兼六園の記念スタンプ
桂坂口券売所にて
兼六園の記念スタンプ
兼六園の御朱印がない代わりに、記念スタンプがあれば押して帰りたいと思った方もいらっしゃるかもしれません。
兼六園の記念スタンプ設置場所は、桂坂口の券売カウンターです。カウンターに常設されているのではなく、窓口のお姉さんに声がけしてお願いすると出してもらえます。
桂坂口は金沢城から来た場合に通る門で、兼六園で一番メインの出入り口です。
桂坂口
兼六園の歩き方!見どころ
兼六園の中には見どころが盛りだくさんです。美しい庭園を散策しながら、名所をめぐりましょう。
唐崎松(からさきのまつ)
唐崎松
兼六園のシンボルといえば「唐崎松(からさきのまつ)」です。13代藩主・斉泰が、琵琶湖畔の唐崎から黒松の種子を取り寄せて育てたとされる松の木です。
雪の重みで枝が折れないようにつけられる雪吊りは、兼六園の冬の風物詩です。雪吊りの作業が行われる時期は、毎年11月1日9:00~で、取り外しは3月15日から始まり、1週間程度で終了します。
雪吊り作業は唐崎松からまずスタートし、取り外されるのは唐崎松が一番最後です。それだけ大切にされている松です。
根上松(ねあがりまつ)
根上松
「根上松」も、迫力があって見ごたえのある松の木です。40本もの根が入り組んで、高さ2mもせりあがっています。奇怪さと美しさを併せ持つ、兼六園の名物松です。
13代藩主・斉泰が若松を植えた際に、土で根をあえて覆いました。松は根を地表近くに伸ばす性質があり、これを利用したものといわれています。松が成長した後に、盛っていた土を除けて根を見られるようにしたそうです。
兼六園噴水
兼六園噴水
兼六園噴水は、日本最古の噴水といわれている貴重なものです。池の水面との高低差を利用し、自然の水圧で噴き上げています。そのため、霞ヶ池の水位によって、噴水の勢い・高さも多少変動します。
金沢城の二の丸に、辰巳用水を引く前の試作として作られたものといわれています。
園内には水道の遺構も残る
栄螺山(さざえやま)
栄螺山
「栄螺山」は小高くなっており、霞ヶ池の全体を見渡せる景色のよいスポットです。
霞ヶ池
日本武尊の銅像
あまり人気のない兼六園の銅像、こちらは日本武尊です。西南戦争を鎮圧するために、石川県から志願して戦い、殉職した従軍戦死者を鎮める目的で建てられました。
兼六園の周りの木々には鳥が止まっているのに、この銅像にだけはなぜか鳥が寄り付かないことで有名です。
実は兼六園の日本武尊像には、他の場所にある銅像などと比べて、ヒ素が約5倍も含まれており、鳥たちはヒ素を嫌って寄り付かなかったということが、廣瀬幸雄さんという研究者によって発見されました。廣瀬さんはこの「ハトに嫌われた銅像の化学的考察」でなんとイグノーベル賞を受賞しています。
台座もコンクリートではなく、石を積み上げて作られているのが面白いです。石積みの中は、きっちりと免震対策がされているそうです。
金沢の町が一望できる
庭園内から垣間見えた金沢の町
庭園の中ばかりに目が行ってしまいますが、少し開けた場所からは、周囲の景色が望めます。青々とした庭園内の松や草木の向こう側に見える町景色は素敵です。
見どころたくさんの兼六園、何度も訪れたくなる場所です。
兼六園の基本情報
- 営業時間
- 3月1日~10月15日:7:00~18:00
- 10月16日~2月末:8:00~17:00
- 入園料金
- 大人310円
- 子供100円
- ※兼六園+1利用券など他館併用の割引券もあり
- 駐車場あり(石川県兼六駐車場)
この記事へのコメントはありません。