「旧開智学校校舎」は、明治時代に作られた小学校です。松本城の近くにあるので、観光プランに組み込みやすいのがポイントです。
いわば「博物館」なので、観光のメインというよりは、松本城のついでくらいのノリで行ってみるのがいいと思います。
目次
『旧開智学校校舎』は明治時代に松本町民の教育への熱意から生まれた学校
開智学校の工事費は約1万1千円で、うち7割を松本町民が寄付しています。住民には重い負担がかかりましたが、進取の気風をもつ人々は新たな時代の幕開けに期待し、その熱意が現在にのこる擬洋風建築の校舎を誕生させたのでした。
勝手な印象なんですが、長野県って教育に対する姿勢が前のめりですよね。ちょっと前に、大学の企画で長野の中学校で授業をさせてもらったことがあったんですけど(講師をしました)、地元新聞社が複数、取材に来ていました。
こういうのに取材来るんだって結構びっくりした記憶があります。教育ネタはしっかり押さえるようにしているんだろうか。
旧開智学校校舎の入館料・値段
わかりづらすぎて一回素通りしてしまったんですが、入口左側の奥まったところで入館券を買います。大人300円、中学生以下150円です。
東京大学を真似して作られ、明治9年に完成した建物
言われてみれば雰囲気が似ていますよね。特に東大の図書館の内装と似てる気がします。
この校舎は昭和38年(1963)まで約90年間にわたって使われていた、国内で最も古い小学校校舎のひとつです。同36年3月23日、建築文化史上貴重な物件であることから、近代の学校建築としては初めて重要文化財に指定されました。
昭和28年1月から翌年8月にかけて、市街地を流れる女鳥羽川のほとりから現在地に移築され、新築当時の形に近づけて復元されました。
昭和40年4月、旧校舎は教育博物館に生まれ変わり、校舎とともに貴重な教育資料も公開しています。
席に着いてみる。こんな小さいっけ?
教室に机と椅子が並べられていました。古すぎて、一周周っておしゃれカフェみたいだと思いました(笑) ここの椅子は大人も自由に座ってオーケー。
校舎内には廃仏毀釈で廃寺になった全久院やその西隣りにあった浄林寺の部材が使われています。近代学校の創設に廃寺は大きな役割を果たしました。
展示物が結構おもしろい!じっくり見てみよう!
旧開智学校は、現役の開智学校時代の資料をはじめ、様々な資料を収蔵しています。収蔵資料は10万点をこえ、これらは教育資料と建築資料に大別できます。
教育資料には、江戸時代の往来物、明治以降の教科書や教材、学校日誌、卒業証書などがあります。
建築資料には、重要文化財附指定文書28点をはじめ、船舶色ガラス、立石清重関連資料などがあります。
「働ケ働ケ働ケ働ケ」小学六年生の絵に衝撃をうける
なんだこれは…。小学六年生だぞ?
こどもにこんな絵を描かせる時代、終わってますね。
明治時代のオトナのコメントを読んだら、今とまったく同じことが書いてあった
「子供たちは、大勢で群れるとやかましく騒ぐくせに、一人になるとハッキリ意見が言えないので、情けない。もっとしっかりしろ」というようなことが書かれていました。
いつの時代もオッサンやオバサンが子どもに言う小言って一緒なんだな、って勉強になりました。まったく変わってなくてすごい。
色ガラスが素敵な小さい講堂
さらっと見学するだけでも、結構楽しめますよ。
以上、旧開智学校校舎でした。
旧開智学校校舎の情報まとめ
- 開館時間:9時~17時(入場は16時半まで)
- 入館料:大人300円、小人150円
- 休館日:3月~11月までの第3月曜日、12月~2月までの月曜日、年末年始
- 住所:長野県松本市開智2ー4-12
- アクセス(バス):タウンスニーカー北コース「旧開智学校」から徒歩1分、松本駅から北市内線「蟻ケ崎高校前」から徒歩5分
- アクセス(徒歩):JR松本駅から25分
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