日光東照宮「唐門」は、高い身分の人のみ利用できる門でした。現在でも国賓クラスの人しか利用できず、一般の人は通れません。輝くまぶしい白と金色で仕上げられた門は豪華で見ごたえ抜群です。
唐門と胡粉
唐門の白い塗装は「胡粉(ごふん)」によるものです。胡粉は貝殻の粉末を使った絵具です。この真っ白さは、貝殻の白さからくるものです。
透塀(すきべい)
唐門の左右にある壁は、格子の網目から外が透けて見えるので「透塀(すきべい)」といいます。
舜帝朝見の儀
唐門の上部には、人の彫刻があります。中国の伝説上の皇帝である「舜帝」が、役人たちと新年の挨拶をしている場面です。舜帝の時代は中国史上、一番治まっていたと言われています。その舜帝を家康になぞらえて、ここに彫刻されました。この彫刻は「舜帝朝見の儀」と呼ばれます。
おなじみの「平成」という元号は、舜帝の「内平外成(=優秀な人材を起用して政治をよく治めたこと)」という言葉に由来しています。
一本燈籠
2代秀忠の娘(?)が奉納したといわれる燈籠です。
徳川家康・豊臣秀吉・源頼朝を祀る「神輿舎」
日光東照宮に祀られている神さまのお神輿です。中央が徳川家康、右側が豊臣秀吉、左側が源頼朝です。春秋の千人行列で神輿が担がれます。重さは1基、800kgもあります。800kgは、大人のキリン1頭と同じぐらいだそうです。1基を55人で担ぎます。
神酒授与所
祈祷殿(上社務所)
護摩を焚いたり、結婚式の祈祷などに使われます。祈祷殿は一応、輪王寺に属するのですが、「上社務所」ということにして神仏分離による移転を免れたそうです。
本社と拝殿、将軍着座の間
祈禱殿の隣には、下駄箱スペースがあります。ここで靴を脱ぎ、本社の中へ入ります。この先は一切撮影禁止です。
拝殿入口には急な階段があります。前のグループのお祓いが終了するまで待ちます。待っている間、ぜひ上を見上げてみてください。
家康の干支である、虎の美しい彫刻が描かれています。ヒョウも一緒に描かれているんですが、これは虎の雌のつもりで描かれました。当時の人は、ヒョウが虎の雌だと勘違いしていたからです。
拝殿に入ると、巫女さんが日光東照宮の説明をしてくれます。その後、神職の方がお祓いをしてくれます。そして二礼二拍手一礼です。これが終わると前方へ進み、本殿へ入ることができます。
将軍着座の間
拝殿のすぐ右隣の部屋が「将軍着座の間」です。拝殿は大名以上でないと入ることは許されていませんでしたが、こちらはさらに厳しく、将軍しか入ることができなかった部屋です。将軍ということは、徳川家光が座って待機していたこともある部屋です。一般の参拝客は、通常入れませんが、「将軍着座の間特別祈祷ツアー」に申し込んで参加すると入ることができます。将軍着座の間でご祈祷して頂けるツアーです。
「将軍着座の間特別祈祷ツアー」は、数年前に”もしもツアーズ”という番組で紹介されたこともあり、根強い人気のあるツアーです。
日光東照宮「将軍着座の間特別祈祷ツアー」に参加してきた|東武トラベル日光ツアー
御香守り
日光東照宮には、拝殿内でしか受けられない「御香守り」があります。本殿から拝殿へ戻ってくると、お守り等の授与品が並んでいて、こちらで受けることができます。
三猿の隣の内番所や、仁王像のある表門の外でもたくさんの授与品が用意されていますが、御香守りは拝殿内でしか受けることができないお守りです。本社をきちんと参拝した人にしか授与いただけません。
赤と青の2種類で、各500円です。
箱を開けると、ご神木を焚いた香りが漂います。香りが続く限り効果があるといわれていて、おおよそ2~3年です。通常のお守りは1年間の区切りですが、日光東照宮は遠くて参拝するのが大変であることを考えて、長めの区切りにしたと考えられます。
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